AIエージェント

AIエージェントは、LLMが「次に何をするか」を自分で決め、道具を使い、結果を見て、目標に達するまで繰り返す使い方です。チャットが「一問一答」なのに対し、エージェントは「頼んだら勝手に何手も進める」もの。同じモデルでも、チャットで使うときとエージェントで使うときでは、必要なVRAMが変わります——理由は後述します。

GPUを買わずに、大きいモデルを動かす — クラウドGPUという選択肢(仕組みと手順の解説へ)

3つの要素

「エージェント」と呼ばれがちだが違うもの

この言葉は広く使われすぎていて、中身が違うものが同じ名前で呼ばれています。区別の軸は「次の手を誰が決めるか」です。

やり方次の手を決めるのは
チャット(対話)人間(毎ターン)
ワークフロー人間が事前に決めた手順(モデルは穴を埋めるだけ)
RAG固定(検索 → 回答の1〜2手)
エージェントモデル自身が動的に決める

例えば「毎朝ニュースを取得→要約→投稿」は手順が固定なのでワークフローです。「このバグを直して」と言われて、自分でファイルを探し、読み、直し、テストを走らせ、失敗したら別の方法を試す——これがエージェント。失敗を検知してやり直せるか(Failure Recovery)が、実用上の分かれ目になります。

ローカルで動かすとき、何が変わるのか

ここが当サイトの本題です。エージェントの3要素は、そのままハードウェアの要求に跳ね返ります。

意外な逆転 — 大きいモデルのほうが有利なことがある

文脈を延ばしたときの増え方は、モデルの構造によって大きく違います。当サイトの判定式で計算すると、Q4_K_Mで文脈8Kから128Kに延ばした場合:

モデル8K128K倍率
Qwen3 32B(dense)約23.4GB約55.6GB2.4倍
Qwen3 14B(dense)約11.9GB約32.0GB2.7倍
Qwen3.6 35B-A3B(MoE)約24.0GB約26.5GB1.1倍

KVヘッドの少ない構成(MoEやMLA系)は、文脈を延ばしても増え方がゆるやかです。その結果、同じ24GBのGPUでも、短い文脈なら32B denseが載るのに、長い文脈では35B-A3B(MoE)しか載らないという逆転が起こります。チャットではパラメータ数が効き、エージェントではKVの構造が効く——これが実務上の勘所です。

上の数値は当サイトの判定式による理論値で、実測値ではありません。実際の必要量は使うランタイム・KVキャッシュの量子化設定などで変わります。

始めるには

ローカルのモデルをエージェントの「頭脳」として使うには、OllamaLM Studioでモデルを立て、エージェント側のツール(ツール利用に対応したクライアント)から接続します。まずはお使いのGPUで、長めの文脈でも収まるモデルを選ぶところからです——トップの判定で確認したうえで、各モデルページの「エージェント用途」の注記を見てください。手元で足りない場合はクラウドGPUという手もあります。

関連用語

参考資料(出典)

▶ あなたのPCで動くモデルを自動判定する(スペック送信なし・ブラウザ内完結)

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